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「85歳のプリンセス」作者:陽向 舞桜様

小説
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こちらの記事は私が読んで「面白い」と思ったオススメのWeb小説をご紹介しようというものです!

第十一回は、陽向 舞桜様の「85歳のプリンセス」です!

 

作品閲覧はこちらからどうぞ!

85歳のプリンセス
橘織香(たちばな おりか)、85歳。 世間一般にはおばあちゃ// 無料オンライン小説です

あらすじ(作品より一部引用)

橘織香(たちばな おりか)、85歳。
世間一般にはおばあちゃんと呼ばれる歳の彼女は、そこらへんの高校生とそう変わらない容姿をした、童顔を超える童顔だ。

そんな織香にかかりつけの病院を通して接触を図ってきたのは、国の秘密機関から来た、ジョンというちょっと胡散臭い感じの男だった。
「私はあなたにこの制服を纏い、若き魂の集いし学校という青春の舞台へ飛び込んで頂きたいッ!」
彼からの依頼は、三ヶ月だけ現役高校生に紛れて高校生活を送ってもらうというハチャメチャなものだった。

個性豊かなクラスメイトに「姫」というあだ名をつけられ、恋に勉強に学園祭に、二度目の青春を謳歌する織香。
こうと決めたら早い行動派の彼女だが、勢いで引き受けた任務遂行中に、クラスメイトの一人に恋をしてしまう。

好きになってしまった彼との年齢差に葛藤しながらも、自分の気持ちと精一杯向き合う織香。
そんな彼女を衝撃の事実が襲うのだった。
彼女の想い人が持つ特別な力とは――。
両想いとなった二人が選んだ未来とは――。
いくつ歳をとっても変わらない、ピュアな想いを描いた学園青春ラブストーリー。

(ノベルゲーム風)試し読み

「あの……身分証をお願いします」

「えっ?」

 耳が遠いわけじゃない。

 ただ驚いたのだ。

 自分の耳を疑うというのは、きっとこういう状況のことを言うのだろう。

 隣のエリアから聞こえてくる、ゲームセンター特有のじゃらじゃらと騒がしい音が心を乱す。

 受付の店員は、疑いの目でじっとこちらを見ていた。

「ですから、身分証の提示をお願いします。こちらの施設では、この時間だと未成年者の場合、保護者同伴をお願いしております」

 なるほど。どうやら彼は私のことを「未成年者」だと判断したらしい。

 ちょっとカラオケで歌いたいと思って来ただけなのに、まさか受付で足止めを食らうとは思ってもいなかった。

 はっきりとした口調で身分証提示を求めてきた店員の彼に、私は「ちょっと待ってください」と慌てて鞄の中を漁る。

 ごちゃごちゃと長らく整頓していなかった鞄の中から財布を取り出すと、サッと運転免許証を取り出した。

――じゃじゃーん! これが目に入らぬか!

 なーんてこと言えるわけもなく、控えめな感じで免許証を差し出し、今度はこちらがじっと彼を見つめる。

「……っ!?」

 分かっていましたよ、そういう反応をするということは。

 店員は私の顔と免許証とを交互に見比べながら、目をぱちくりさせていた。

 なんだこの漫画やアニメのような仕草は、と思わず笑ってしまいそうになるのをおさえ、私は彼の言葉を待つ。

「申し訳ありませんでした! てっきり未成年かと……!」

 さっきの態度から一変。店員は焦った様子でひたすら平謝りだ。

――私……未成年ではありません!

 と声を大にして言いたいところだが、店員の彼の姿を見ているとこちらの方が申し訳ない気持ちになってくる。

「本当にすみませんでした! いやでもまさか……」

「あぁー、いえいえ! 気になさらないでください。よくあることですから……」

 私は彼の言葉を遮るようにしてそう告げると、そそくさと受付を離れ、部屋番号の書かれた伝票を手に受付奥のカラオケルームへと向かった。

 通路沿いにずらりと並ぶ個室の前を通る度に、扉の向こうから漏れてくる音につい耳がいってしまう。

 飛び込んでくる軽快な音楽に「あら、この曲懐かしいわね」なんて思いながら歩いていると、ようやく自分の部屋番号が見えてきた。

 こんな時間にカラオケに来ることなんてそうそうない。

 だけど、今日はあまりにもワクワクする出来事に、歌いたい衝動をおさえることができなかった。

 この喜びを歌に乗せて大声で叫びたい。

 それでつい、いわゆる「ヒトカラ」へやってきた訳だ。

「よいしょっと」

 部屋の中に入ると、ゆっくりと扉を閉める。

 こぢんまりとしていながらも一人には少し広い部屋に、どこに腰掛けようかとつい迷ってしまう。

――ええいっ! ここは堂々と真ん中に座ってしまえー!!!

 どしんっ。

 こうと決めてしまえば早いのが私だ。

 マイクとリモコンをテーブルの上に置くと、並べられたソファーの真ん中に腰を下ろし、手元の伝票を置く。

 すると伝票と一緒に渡された運転免許証を、財布の中に仕舞っていなかったことに気づいた。

「あら、いけない! 忘れてた! なくしてしまっては大変! 危ない危ない……」

 なんて独り言を呟きながら、再び鞄の中を漁り財布を取り出す。

 免許証には緊張した顔で写真に映る自分の姿があった。

 さっきの店員もこれまでの他の人たちと同様、驚愕していたが無理もない。

 驚かれることは、本当によくあることなのだ。

 童顔を超えた童顔。

 容姿と年齢が一致しない少女のようなおばあちゃん。それが私。

 改めて自分の運転免許証を見つめる。

 私の顔は何十年も全く変わっていなかった。

 たちばな 織香おりか85歳。来週から高校生になります。

 

 試し読みはここまでです! 続きは作品ページをご覧ください!

感想

わかりやすく、読みやすい、学園ラブコメディ。
登場人物を把握しやすくするための工夫がこらされており、それがキャラをたたせることにも繋がっています。

更に物語に深みを与えているのが「明かされていない事実」です。
これにより、後半に怒涛の展開が待っています。

単なるラブコメと思わず、是非とも最後まで読み切って欲しいところです!

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